遠距離介護体験記

田舎で独居の母が90歳になったのを機に退職し、8年弱遠距離介護をした体験談(姉弟等にメール連絡した内容)及び母亡き後の家、田畑、お墓について

六年目に入り、老化が随分進んだ感じです。

給食サービスで安心をしたのか、元々の年のせいか生活状況がかなり変化しました。それから勘違いも結構多く、このままでは問題があるので色々工夫をしなければと思いました。

 

◎六年目(2015年)

驚いたのが、今まではテレビ・こたつのある部屋とは別の部屋で寝起きしていましたが、寝起き・食事を含め全ての生活の場がテレビ・こたつのある部屋に変わったことでした。

 健康状態は動きも鈍くなり、耳も遠くなる等かなり老化が進んだと思いま

した。その様な状況を何時も見ている近所の方々が心配をしてくれています。

本人は中々ヘルパーさんを依頼しようとはしません。既に遅いのですが、色々

知恵を絞らなければならない時期に来ていると思います。

それから、納屋については3棟の内、母の承諾を得ないで2棟解体することとし、その調整に入りました。

六年目1回目

一日目(2015年4月9日)

何時もの通り、午前11時前について、買い物、部屋の掃除、洗濯の一日でした。

今回は半年の間隔があったので、相当部屋が汚れているかと思っていたけれど、ざっと見たときはそうでもありませんでした。

一安心をして掃除を始めてガックリ。

生活の殆どをテレビのあるこたつの部屋で過ごしているとの事で、こたつの中を見てびっくりでした。

食べカス、諸々のゴミ、財布まで雑多に入り混じっていました。

それから台所、3つの鍋が全部かびていました。食器も全部洗わないと気持ち悪くて使えないので、ここに一番時間がかかりました。でも未だ概略の掃除と言った感じです。

洗濯物も至る所に使った手拭い等が放置してあり、集めて洗濯しました。

お婆ちゃんにはもう一人暮らしは限界だと言っていますが、頑固に聞き入れません。

何時もの愚痴ですが、こんな状態で今回も始まりました。

五日目(2015年4月13日)

着いた日は掃除・買い物・洗濯等、翌日雨で概ね休み(甥が半時ほど立ち寄り)、土曜にやっと外回り(ごみの焼却・草刈約3分の一)・洗濯、日曜同窓会、今日、明日雨と言った具合。

焦っても仕方ないので、お婆ちゃんの髪の毛を切ったり、市役所関係のチェックをしたりと室内作業をボチボチします。

七日目(2015年4月15日)

天候も予報ほど悪くなく、今日で草刈は終了しました。

春の草は柔らかく、量も夏程でないため順調に進みました。

今回は春草でもあり、天候も予断を許さないので、草の焼却は止めます。

と言うことで後は周辺の整備とお墓参りと言ったところ。

と言うことで今回は来週初めに天候を見てバスのチケットを予約しようと思っています。

尚明日は地元に居る中学の同級生から連絡があり、急遽夕方から懇親会の運びとなりました。

ところでお婆ちゃんは耳がかなり遠くなり、普通の速さで話すと殆ど分からないと言います。かなり大きな声でゆっくり話しています。

食べるのは大丈夫な様子だけれど、動きはかなり鈍くなってきました。

片付け、整理整頓は基本的にしません。近所の人の話だと洗濯物を干したのを見ていないとのことでした。

「とっくに一人住まいの限界を超えているよ」と言っても自分では一人で何とかなっていると思っているらしく、頑として受け付けません。

後は本人が降参と言うのを待つより仕方がないと思っています。

一応参考のため市の老人福祉課に連絡を取り、入居するところがあるのかを聞いたところ、お婆ちゃんの程度で「年金の範囲内で入居するところがある」とのことでした。「勿論色々な審査が必要ですが、その前に本人の納得を得て頂きたい」とのことでした。これで今のところストップです。

十四日目(2015年4月22日)

昨日夕方出発し今朝東京に帰りました。

今回も何時もと同じですが、お婆ちゃんの動きが少し鈍くなったのと、耳が少し遠くなった(関西・関東のイントネーションの違いで余計感じたのかも)のと、訂正をしてもなかなか納得しない勘違いが2点ありました。

後物忘れもかなり酷くなってきています。

でも「一人で何とかなるから」と言ってヘルパーさんのお世話になる事を相変わらず拒んでいるのは、今まで通りです。

でも食欲は旺盛で今まで通りなんでも食べ物を見るとよく口に運びます。

勘違いについて説明しておきます。

①御弁当を月・水・金と週三回取っていますが、本人に確認をすると必ず毎日来ていると返答します。そこで通帳から引き落とされている金額を見せて「1個400円だから週3回だ」と納得させるとその時は「そうか」と言いますが、暫くして同じ質問をするとまた毎日です。多分1個の弁当を何回かに分けて食べているので、毎日来ているように勘違いをしているのだと思います。

②「お墓に行くのが大変だから下に下ろしたい(約50m下で、駐車場の側)」と言う事で、「お墓の敷地代金15万円とお礼1万円をお寺に支払った」と極めて具体的に言い張るので、通帳を確認したところその形跡はありませんでした。

去年は「お礼1万円を渡した」とは言っていましたが、「敷地代金を支払った」とは言っていませんでした。そこで念のためお寺に確認をしましたが、「支払っていない」と言う事でした。

そのことをお婆ちゃんに伝えると「お寺がそんなことを言うのはとんでもない」と逆切れ。どうやら希望と現実の区別がついていない様子。

この2点は今までと一寸違う現象です。認知が更に進んだのだと考えています。

95歳だから止むを得ませんがもう少し素直であれば本人の日々の生活も楽で衛生的になるし、周りの皆さんも安心をするのにと感じる次第です。

〇以前帰った時に、お勝手口に置いてあった電話を掛かってくれば出易いよう

にテレビの部屋に移しました。ところがある時電話をしても出ません。

その時の弟、甥、姪とのやり取りです。

2015年5月22日

今回は約3週間お婆ちゃんと直接連絡が取れていなく、一寸気になっていますのでやや早めに向かいます。

と言うのも、父が亡くなってから22年間ずっと週末に電話連絡していましたが、電話を掛けても繋がりません。

心配になり葉書を出しましたが、それでも連絡が取れなかったので、配食会社に問い合わせたところ、庭先で見たとの事で取り敢えず安心しましたが一寸気になっています。多分電話の方に問題があるのだと思いますが・・・

〇上記に対して同日姪から確認をするとの返信があったのに回答

心配掛けて申し訳ない。実は心当たりがあって今までお願いをしませんでした。

と言うのは、この前行った時に電話を取りやすいようにテレビの部屋に移しました。

多分お婆ちゃん、電話の電源コンセントを抜くか何かをしたのだと思います

中々連絡を取れない時に近くの甥、姪、従兄等に頼もうかと一瞬思ったのですが、その前に配食会社に確認をと思い確認をしました。

配食会社の人も、1週間強前電話に出なかったけれど庭に居たとのことでした

私が火曜日には着くので、お前さんも何かと忙しいだろうから気持ちは本当に嬉しく思いますが、わざわざ出向かなくても大丈夫だと思います。

そう言ってくれる人が近くに居て心強く思います。有難う。

〇同日夕方甥から連絡

>お婆ちゃん、電話の電源コンセントを抜く

大正解でした。取り敢えず、コンセントに差し込んでみました

今は、大きく鳴るように成っています。

おばあちゃんは部屋の中で寝ていましたが、ゴソゴソしていると目が合いました。

状況を説明しましたが、どうなのでしょうね。

 

本日は以上です。